トピックス9〜筒石駅の表情

最終更新日:2000/04/10 
〜珍しい山中のトンネル駅、今日も駅は旅人を迎え入れています〜     >>>トップ   >トピックス
前回に続いて今回も「駅」を取り上げます。筒石はJR北陸本線の駅ですが、全国でも珍しい山中のトンネル駅です。この駅を訪ねてみました。
なお、今回も写真点数が多いのでページが重いです。ご了承ください。

狭いホームに突風が響く・・・

筒石駅ホーム 筒石駅は頚城トンネル内にあるトンネル駅です。山中のトンネル駅ですが、ホームから改札口までは300段近い階段を上がらないといけません。
結構有名な駅ですが、地元の利用は約70人ほど。こんな駅だとたいていは無人駅ですが、特殊な駅ということで2000年春に周囲の北陸本線の各駅が相次いで無人化される中、三人の駅員が守っています。


さて、実際に降りてみましょう。まず驚くのがホームが恐ろしく狭いのと、そして真っ暗なことです。地下鉄の駅を思い浮かべてはなりません。ホント、真っ暗なのです。
その狭さはホーム幅1mありません。そんな中、特急「はくたか」が時速130キロで突っ込んできます。とてもじゃないがそんな状態でホームにいられるわけありません。じゃあ、どうするのか。列車が到着するまでは「待機所」というところで待機することになります。
待機所ではホームのトンネル内の様子が見えなくても音と風でわかります。


トンネルに列車が入るとトンネル内に響く列車の音と、風の音がします。そして列車が近づくとどんどん風が強くなってきます。停車列車ならばさほど風は強くなりませんが、通過列車だとだんだん突風になります。待機所の扉とホームはアルミサッシのドア一枚で隔てられていますが、通過列車があると風圧でドアをあけるのががきつくなります。

駅員さんによると、上り下りの列車が同時に接近するときなんかは風圧がすごすぎてドアを開けるのも一苦労とのこと、また今はアルミサッシの扉だが、以前は鉄製の扉だったので扉を開けるのも一苦労だったのこと。
・・・とまあ苦労話を聞きましたが、一番の苦労はやっぱり列車が来るたびに駅舎からホームまで約300段の階段を上り下りをすることではないでしょうか?


さて、ここから駅に上がります。ホームから駅までは300段近い階段を上らないといけません。私は結構重い荷物(3〜4kgぐらいか?)を持っていたので結構ツライものがあります。エスカレータなんて豪勢なものは全くありません。また、電灯も少ないので結構暗いです。階段に平行して水が流れていますがこれはトンネルの湧き水でしょうか?

5〜6分ほど歩いて(登って)ようやく外に出られました。なんかもぐらになっていた気分です。駅がなんだか鉱山の事務所(笑)のように見えたのは気のせいでしょうか?


駅はこじんまりとしていました。その日は駅員は三人いましたが、自動券売機はありません。窓口の手売りです。もっともJR西日本の硬券はなくなりましたから、窓口で頼んでもPOSででてきます。味気ないかもしれませんが、これで東京や大阪などの乗車券も簡単に発券できるようになったのはすごいことですね。
もっとも指定券の発券機能はありません。


駅には駅務室と待合室が。待合室の真中にはストーブが鎮座しているのがさすが北陸。チリ一つないのはやっぱり有人駅です。もっとも、駅員さんが今掃除したところだそうです。そして寒いでしょう、と待合室にただずむ私一人のためにわざわざストーブをつけていただきました。ヒェぇ〜、も、申し訳ないッス。しかもコーヒーも出して頂きました。
本当にどうもありがとうございます。ここで重ねて御礼申し上げます。

駅の待合室には「隧道日誌」なる寄せ書きのノートなるものがあって、ここにはこの駅に来訪した人たちの足跡がしるされています。これを見ると、全国から多数の人たちが訪れていて、しかもみんな書き込みしてるんですね。私も見習って書き込みして行きました。(^○^)
さてここから携帯電話にかけてみようとしても電波は入りません。駅のトンネル内は入らないには当然ですが、駅舎自身も山の谷合にあるので電波が届かないとのこと。ここから徒歩50分(!)ほど登ったところに集落があるがそこならば入るとのこと。
そういえば駅も周りって家がわずか2軒ほどあっただけであとは人気のない谷間に駅があったのでした・・・

ところで、この駅の一般的な利用客は学生です。たいていは直江津あたりの学校に通っているとのこと。直江津の駅で、家に電話をかけて家の人に駅まで送り迎えしてもらうそうです。以前は高校生の場合、駅までバイク通学が多かったようですが最近は高校生はバイクに乗ってはいけないという風潮が広まったためか、バイク通学はなくなったそうです。

さて、時間も少々あるので外を歩いてみましょう。
筒石駅ホーム。暗くてよくわからないが、ホントに暗い(笑い)

筒石駅に到着した電車
電車が到着。家族そろって筒石駅見学にきている。ちなみに地元の小学2年生の社会科で筒石駅の見学あるとは駅員さんの弁。

富山方面ホームからの階段
ホームからドアを抜けると階段が・・・ まだまだこんなのは序の口

ホームへつながるスロープ
階段を上がると、スロープが続く。ここを通り抜けると・・・
これからが本番(笑)
そこからがいよいよ本番。出口の光ははるか先に。

駅舎から階段の下を写す
上がった駅から階段を見下ろす。なんだか地のはてまで続いているようだ。



2 高速道路を歩いてみよう

筒石駅全景 さて、駅を出ると取り付け道路を登らないといけません。とまあ、すぐに一般道にでます。
そこからは高速道路が2本、はるかかなたには日本海が見えます・・・・ ん?2本?たしかこの付近の北陸自動車道って片側一車線だったような・・・

そうです。ちょうど、2車線目ができたのです。おりしもこの日は、この新しいほうの高速道路の見学会があったのでちょいと覗いてみました。
さて、高速道路の上にたつのは初体験です。しかもセンターラインに。(笑) 事故起こさない限りは不可能なはずですが、思わぬ形で実現してしまいました。
感想は・・・ 高速って広いなあ〜

・・・閑話休題

さてさて、海のほうに歩きます。けど海までは結構な距離がありました。海沿いには集落がありますが、その集落から駅までは延々と登らないといけません。
これでは駅までの通学だけで疲れてしまいます。やっぱりバイク&自動車迎えがないとつらそうです。(チャリンコは坂ばっかりなので不許可。あ〜る君じゃないんだから・・・)
さて、筒石の滞在時間は約1時間。最初は1時間どうやってすごそうか?と考えていましたが、あっというまです。でもよくよく考えたら、ホームから駅舎まではゆっくり歩くと10分かかるわけですから、実質は40分ほどしかありません。
列車到着10分前に駅舎からホームに向かいます。もちろん駅員さんもいっしょです。この列車の乗客は私一人。つまり、駅員と2人で地底(笑)にもぐっていくことになります。ゆっくりと降りながらお話を伺います。

トンネル内はひんやりしていて冬は暖かく夏は冷房いらずの涼しさなこと、階段横の地下水は上から下に流れているが特急通過時はその流れが逆になったりすること、ここは谷間なので携帯電話入らず50分ほど歩いた山の上の集落ではじめて携帯電話が入ること、など・・・

そして・・・ 待合室で小休止。
しばらくするとごぉ〜という音が聞こえてきました。列車の進入音です。そしてやや遅れて風の音も。しばらくしてホームにでてみました。相変わらず暗いし、細い駅です。やがて、ヘッドライトをつけた列車が進入してきました。駅員さんは列車におじぎをします。
乗車客は私一人、下車客ゼロ。でも駅員さんは丁寧に列車を見送っていきました。


1日の乗降客は100人に満たない小さな駅ですからとっくに無人化されていてもおかしくない駅ですが、特殊駅ゆえか今日も3人(2人のときもある。)の駅員が駅を守っている姿はなんだかじんとしてしまいました。
とかくトンネル駅が強調されがちな筒石ですが、本当に感動したのは駅員さんとのふれあい?でした。通学生一人一人出迎えて、どんなときもホームに立ち、そして列車のないときは駅の掃除などをやっていたり(私が訪れたときは、ハンマーをかかえて駅前のガケの柵の設置をしておられました。)と、小さいながらも駅の原点を見てきた思いでした。

それを裏付けるかのごとく、「隧道日誌」には駅員さんへの感謝の言葉が多数並べられていました・・・

最後に、快くお話してくださった筒石駅の駅員様に重ねて御礼申し上げます。m(_ _)m
筒石駅全景。なんだか鉱山の入口みたい・・・

筒石駅遠景
遠くから眺めた駅。山の中の小駅である。駅員さんがハンマー抱えて柵を設営中

駅近くを走る高速道路
駅近くを走る高速道路。あり、二本あるぞ?
高速道路
手前の一本はできたばっかり。見学会があった。高速を歩く機会はそうないはず。(笑)
海を臨む
駅から海を臨む。海まではちと遠い。しかも集落は・・・はるか下!!
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