トピックス11、一筆書ききっぷを使いこなそう

最終更新日:2000/10/01 
〜とくとくきっぷよりも安くなるかも。片道きっぷについて考えてみましょう。〜     >>>トップ   >トピックス
当HPの掲示板の内容に、安く行く方法というのが結構質問でありますが、案外とくとくきっぷを利用するよりも、普通きっぷを使ったほうが安い場合があります。「え、普通きっぷ?」というと敬遠されそうですが、実は使い方次第でとくとくきっぷをりもはるかに役に立つこと請け合いですよ。

一筆書ききっぷとは?

一筆書ききっぷというきっぷは存在しません。単なる片道きっぷです。が、ちょっと待ってください。定義は
単純なA駅からB駅までのきっぷです。大都市近郊区間以外ではきっぷは経路どおり発券されます。途中で経路がぶつかってはなりません。(テクニック0より)
ですね。
ここで注目するのは途中で経路がぶつかってはなりません。というところです。逆に解すれば経路にぶつからなければどんな経路でも片道きっぷになりうる。ということですね。
そこで経路にぶつからないように工夫すればいいわけで、これを見た感じ一筆書きのように見えるので別名「一筆書ききっぷ」と呼んでいます。

ではなんで安いのか?

それは、
運賃単価(キロあたりの運賃)は距離がのびればのびるほど安くなって行きます。つまり、長距離の片道キップになればなるほど割安なわけです。これを遠距離逓減制といいます。(テクニック1より)
要するに単価が安いから相対的に安くなるということですね。

でも実際言葉よりも実際例をみたほうがいいので、例をあげていきます。

一周してみよう

東京〜青森間往復の場合 A駅からB駅までの往復きっぷを買うよりも、A駅からB駅経由A駅行きの片道きっぷを購入するほうが一般的には安くなります。これを個人的に一周きっぷと呼んでいます。早速例をあげてみましょう。
  1. 東京〜名古屋間

    東京〜(東海道線経由)〜名古屋、往復運賃:13,180円
    東京〜(東海道線経由)〜金山(名古屋)〜塩尻〜(中央線)〜新宿〜東京、片道運賃:10,190円(別途金山〜名古屋間往復320円要)

  2. 東京〜金沢間

    東京〜(ほくほく線、北陸線経由)〜金沢、往復運賃:15,140円
    東京〜(長岡、北陸線経由)〜金沢、往復運賃:15,960円
    東京〜(東海道、北陸線経由)〜金沢、往復運賃:16,830円(往復割引適用)
    東京〜(東海道、北陸線経由)〜金沢〜(ほくほく線、北陸線経由)〜東京、片道運賃:13,240円

  3. 東京〜青森間

    東京〜(東北線経由)〜青森、往復運賃:18,340円(往復割引適用)
    東京〜(東北線経由)〜青森〜(奥羽、羽越、上越線経由)〜大宮、片道運賃:15,540円(別途大宮〜東京間片道540円要)

  4. 大阪〜青森間

    大阪〜(日本海縦貫線経由)〜青森、往復運賃:22,120円(往復割引適用)
    大阪〜(日本海縦貫線経由)〜青森〜仙台〜東京〜京都、片道運賃:21,420円(別途京都〜大阪間片道540円要)

  5. 大阪〜米子間

    大阪〜(岡山・伯備線経由)〜米子、往復運賃:10,920円
    大阪〜(岡山・伯備線経由)〜米子〜鳥取〜城崎〜尼崎、片道運賃:9,560円(別途尼崎〜大阪間片道170円要)

  6. 大阪〜長野間

    大阪〜(東海道線・名古屋・中央線経由)〜長野、往復運賃:14,280円
    大阪〜(東海道線・名古屋・中央線経由)〜長野〜(直江津、北陸線経由)〜京都、片道運賃:13,760円(別途京都〜大阪間片道540円要)

  7. 博多〜宮崎間

    博多〜(小倉・日豊線経由)〜宮崎、往復運賃:14,080円
    博多〜(小倉・日豊線経由)〜宮崎〜西鹿児島〜(鹿児島線経由)〜博多、片道運賃:11,450円

大体傾向がわかるでしょうか?おおまかな感じとしては片道400〜500キロ程度の往復をする場合、往復きっぷよりも一筆書ききっぷのほうが安くなる。と考えればいいでしょう。
理由は601キロを超えるとキロ単価が安くなるためです。キロ単価が高い往復きっぷを購入するよりも、片道で601キロを超えたキロ単価の安い片道きっぷを購入すればいいわけです。
もっとも大阪〜青森のように、距離がかなりかわっても値段的にはそれほど差は出ない。というのもおとくというべきなんでしょうか?

ちょっと難しい一周きっぷ

東京〜仙台間往復の場合 こんなケースもあります。
  1. 東京〜仙台間

    東京〜(東北線経由)〜仙台、往復運賃:11,560円
    東京〜(常磐線経由)〜仙台〜(東北新幹線経由)〜福島〜(東北線経由)〜東京、片道運賃:9,870円
    条件に(仙台〜福島間新幹線限定)とあります。これは、普通に行き常磐線、帰り東北線とすると、岩沼〜仙台間が経路が重なってしまい、片道切符になりません。ところが時刻表の「新幹線と在来線の平行区間の特例」見ると、(仙台〜福島間の新幹線各駅を利用の場合は東北線と東北新幹線は別線とする、ただし福島〜仙台間相互は除く)とあります。
    つまり、仙台〜福島間を新幹線に乗ると、東北線とは別線扱いになるので片道きっぷとして成り立つのですね。
  2. 大阪〜福知山〜京都〜大阪〜奈良〜高田〜和歌山間

    この場合、どんなきっぷがいいでしょうか?大阪を2度とおってますね。
    正解は塚本〜福知山〜京都〜大阪〜奈良の片道きっぷと、大阪〜塚本間のきっぷを買うのが賢いやり方です。
    塚本〜和歌山のきっぷは201キロを超えていますが、「大阪市内発」にはなりません。「大阪市内発」にすると大阪駅を2度とおることになるからです。この場合、塚本駅単独で出すやり方を単駅指定と呼びます。たまにこれを知らない駅員が「大阪市内〜和歌山」のきっぷを出す事がありますが、大間違いですからすぐに訂正してもらいましょう。
    *ちなみに途中の京都〜大阪〜奈良〜和歌山で途中下車しないのならば大阪〜福知山〜京都のきっぷと、京都〜和歌山間のきっぷを買ったほうが安くなります。京都〜奈良のきっぷは「大都市近郊区間」(トピックス1参照)のルールによって割安になるからですね。


利点と欠点

では利点と欠点はどんなものがあるでしょうか?
  • 利点
    1. 行きと帰りで経路が違うので旅行に変化が富む
    2. 往復きっぷよりも安い。または距離が長いにもかかわらず値段が往復きっぷと大差ない。
    3. とくとくきっぷ特有の制限はない。智恵次第で自由に経路が組めるし、多客期の制限は一切ない。
  • 欠点
    1. 出張など時間を要求する場合に対応しきれない。
    2. 往復きっぷよりも有効日数が少ない場合が多い。
    3. 特急利用の場合、「指定席往復割引きっぷ」などのほうが安上がりの場合が多い。
とまあこんなところでしょうか?上手な利用方法としては私は出張の場合、出張後すぐ休みにして直帰扱いにし、行きは新幹線でさっと出張先へ、帰りは休みを利用して迂回ルートでのんびり帰宅、といった使い方をしています。
  1. レール&レンタカー、周遊きっぷなどとの組み合わせ
    片道きっぷのみで有効なとくとくきっぷとして「レール&レンタカーきっぷ」があります。詳しい説明はこちらに譲りますが、これとこの一筆書ききっぷを組み合わせると、運賃は2割引になるわ、料金は1割引になるわでかなり安くなることになります。一人旅ではちょっと無理かもしれませんが、4人とかの場合はレンタカーに乗らなくてもさらに安くなることが多くなり、便利です。
  2. 株主優待券との組み合わせ
    JR東日本、東海、西日本は株主優待券というのがあります。これは、株主優待券1枚につき片道切符の運賃、料金がそれぞれ2割引(東海は1割引)になるもので、2枚組み合わせることができ、この場合は運賃料金がそれぞれ4割引(東海は2割引)になるというものです。
    ところで往復きっぷの場合、割引を受けようとすると、片道ごとに株主優待券を手に入れないといけません。ところが一筆書ききっぷの場合、立派な片道きっぷですから1枚ですみます。2枚持っていると2枚分の効果がでます。
    株主優待券利用の際の隠れた効用として、頭の片隅に置いておいたいいかもしれません。


とくとくきっぷを考えるとき、常に片道きっぷの存在を考えたほうがいいでしょう。特に時間を気にしない場合、一筆書ききっぷは思わぬ効果を発揮することがあります。時刻表の地図とにらめっこしてルートを考えてみるのも楽しいかもしれませんね。
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