周遊きっぷ紀行〜後編(宮崎ゾーン) |
最終更新日:2001/02/01 |
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(前編に戻る)自炊大作戦
宿は肥薩線の線路の真横に位置する。「ごくまれに」列車の音が聞こえるが、それは肥薩線(人吉〜吉松間)の本数が少ないことに他ならない。しかも吉松駅に行く列車はブレーキをかけながら降りていくし、人吉方面に行く列車はディーゼルエンジンをめいっぱいふかして登っていくから、見なくてもどちら方面の列車かはよくわかる。 宿に到着。本館はいわゆる「公共の温泉施設」となっていて、地元の利用が目立つ。というより観光客はどうやら私一人。宿泊も私一人らしい。本館でチェックインして、コテージに向かう。 定員は6名。天井がえらく高い。その6名部屋に一人だけだから余計に広さが目立つ。(爆)キッチンを見ると炊飯ジャーがあった。しまった、これならばレトルトごはんを買わずにお米を2合ほど買うんだった。 暖房は有料だが、自分の家はもっぱら暖房をつけることは少ないので、つけないことにする。まあ一応一晩限りの一国一城のあるじなんだから、それぐらいはコントロールできるはずだ。押し入れから布団を出して、寝床を作る。布団は6枚分あるので、下に2枚、毛布を3枚と豪華にしてみる。 しばらくTVを見ながら寝ていたが、温泉にいくべ、ということで本館の浴場へ。シャンプー類はないので持参の入浴セットをもっていく。 浴室の中はさほど広くはない。10人ほど入ったらいっぱいになりそうだ。ややぬるめだがそれだけのんびりできるのがいい。私のほかは一人だけだったのでなおさらであった。比較的サラサラとした感じの泉質で、無味無臭である。 ところでここにはサウナがないのだがなぜか水風呂だけはある。ある意味謎ではある。将来サウナでも作るつもりなのだろうか?ま、健康のため?に温泉を水風呂を交互に入って汗を落とすことに専念する。 風呂のあとは食事を作ろう。自炊の場合のお約束は「カレーライス」(爆) タマネギを輪切りにしてじゃがいもの皮をむき、そしてなべで煮てあとはインスタントのカレーのルーを入れたら出来上がり。あとはレトルトのごはんを温めればカレーライスの完成である。当然のことながら一人では食べきれない量のカレーが出来たので、明日の朝のご飯にまわそう。考えてみれば旅先で自炊なんて久しぶりである。 食べた後、食器を洗うともう夜の9時。カレーを食べて暖まったものの、食器洗いをするときの水が冷たい。昼間も今まで持っていた「南国」のイメージを覆すのに十分の寒さだったが、なんか鹿児島(吉松町は鹿児島県)ではなく、自分の家にいるような気がしてきた。 もう一風呂浴びようと本館に向かったが本館の明かりはすでに消えてしまっていた。とぼとぼと帰る。山の中で明かりが基本的に少なく、冬であることも手伝って星が非常にきれいに見えていたので、しばらく夜空を見上げる。私の貧弱な視力でもオリオン座ぐらいは十二分に判別できるほど空気はきれいだった。 朝風呂もまたたのし
外はうっすらと雪化粧をしていた。しかも氷が張っている。吐く息は当然白い。どうやら気温は氷点下まで落ちたらしい。毛布を贅沢に使って正解であった。カレーを温めなおして朝ご飯とする。・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ あまり一人で食べてもおいしくない(泣) 8時ごろに宿を出発。今日は月曜でお休み、つまり朝風呂は望めないのだが前日に宿の方に話を聞き、「駅に近くて朝からやってるおすすめの温泉」ということで、「鶴丸温泉」を紹介してもらったので、そこまで送ってもらう。あたりの雪はとけつつあったが、氷があちらこちらで見えるのはやはり寒い証拠か。宿の人曰く。鹿児島で一番寒い町だけど今日はまた一段と冷え込んだなあとのこと。 しばらくクルマで送ってもらうが、吉松町はどうも銭湯がやけに多い(気がする)。なんでも穴をほったらどこでも温泉が出てくるところだそうで、田んぼの中にいきなり温泉施設があったりしてなんか可笑しい。また、いわゆる「温泉街」というのを形成していないので、ますます素朴さ?だけが募ってくるのであった。 鶴丸駅=鶴丸温泉には10分ほどで到着。お礼を言って、温泉へ。温泉・・・と言うよりは古ぼけた銭湯のようだが、値段200円が温泉らしさを出している。 浴槽は・・・・ 驚いた。赤褐色のお湯である。こんなお湯は初めてみた。あとで説明を見たら日本ではあとは十勝川温泉(北海道)しかない珍しい温泉らしい。泥炭層から湧き出てくる温泉だそうで、どちらかというとケガによく効くとのこと。しかもかなりぬるぬるしていて掃除をしていないのかそれとも温泉がそういう性質なのか?と思っていたら炭酸重曹泉、なるほど納得。 イメージとしては昭和50年代初頭の銭湯という感じである。もっともお湯が特殊ではあるが。タイル画にかなり古いタイプの蛇口。まあ、裏を返せばかなり歴史があるということなんだろうけど。 その古ぼけたつくりの中に一箇所新しいところがあった。底には「露天風呂入口」・・・そう露天風呂が出来ているのである。戸口の高さが1mぐらいしかなく、屈んで通らないと通れないがそこから外に出ると、そこには木で出来た浴槽があった。木が真新しいのでかなり最近に出来たのだろう。しばらくぼけっと眺めていたが寒くなってきたので浴槽にどぼん!いい気分である。 しばしただずみ、ぼ〜としていると踏切の音が聞こえてきた。そういえばここは鶴丸駅の近くにある。列車の音が聞こえて当然といえば当然であったりする。眺めてみると、1両の気動車が鶴丸駅に進入してくるところであった。・・・風呂場から列車が見えるのも珍しい。もっとも列車の上部だけなので社内から見られる恐れはないが。 しばらく入ったり出たりを繰り返し、鶴丸温泉を後にする。といっても目の前が鶴丸駅なのでまあなんというか。 さて今後どうしようか?と思案にくれたが、お隣の京町温泉も気になる。ということで、隣の京町温泉に行く事にした。たしか駅近くに公衆浴場があったことはすでに調査済みである。鶴丸から京町温泉までははずか1駅、3分だが鶴丸は鹿児島県吉松町、京町温泉は宮崎県えびの市と県が違う。普通県境には山が横たわっているはずだがここは平坦そのもの。あっさりと京町温泉駅についた。 京町温泉駅は案に相違して無人駅だった。温泉の玄関駅としては少々みすぼらしく、駅前広場もなんか狭い。バスはここには入っては来ないでしばらく歩いた大通りを通っている・・・・ いるけど1日三本しかなかったような気が。 駅から徒歩2分のところに「華の湯」という銭湯がある。ただ駅に全く案内がなく、初めて訪れるときは多分戸惑うだろう。まして駅内には観光案内図すらないのでますます迷いそうだ。一応駅出て左手に住宅案内地図があるのでそれを頼りにするしかないが、こんな状態で観光客が来るのかどうか少々怪しい気がする。もっともホテル、旅館の場合はたぶん駅前まで送迎があるのでいらないのだろうけどね。 「華の湯」は結構大きな建物である。そして中に入るといおうのニオイが・・・ 温泉であることを強烈に主張している(爆) 浴槽にバラを敷き詰めたバラ風呂(1,700円)にも惹かれたが、とりあえず普通のお風呂とする。まだ午前中とあってガラガラである。 浴室は・・・ 鶴丸温泉とは比べ物にならないほど広く、そしてきれいだった。ジェット風呂、うたせ風呂、電気風呂、サウナ、そして露天風呂がある。とりあえずは・・・・ 普通の浴槽でしばらくただずんだあとに、サウナに向かう。サウナでたっぷり汗を流したあと、水風呂へ。これを何回か繰り返しているとなんとなく疲れも吹き出ているような気がした。 その後はジェット風呂へ。なぜかジェット風呂だけお湯がぬるい。基本的に熱めのお湯は苦手なので自然とジェット風呂に長湯することになる。気にしていた硫黄のニオイも入ってしまうと案外気にならないものだ。そして仕上は露天風呂へ。木で出来た鶴丸とは違い、こちらは石風呂。ただし、住宅街の真中に位置しているので塀が高く、外が見えないのが残念といえば残念かも。朝はかなり寒かったがこの時間になるとかなり暖かくなり、露天を出ても震えることはなくなった。華の湯は鶴丸温泉とは違い、新しく、広い。どっちがいいかは判断が分かれるところだけど、どっちも入れたからいいかと前向きな考え方でいくとする。 さて、しばし時間が余った。しばらく京町温泉駅周辺を歩いていたがめぼしいものがなかったのでたまたま来た吉松駅行きの列車に乗ることにする。なぜ乗ったかというと・・・ 正直わからないのだが。 駅弁ダッシュ
さて、駅に戻り、ホームに行くとさっきまで閉まっていたホーム売店が開いている。駅弁を確か発売していると思ったので駅弁を頼もうとすると、今手元にないとの事。会社に戻らないと・・・・らしい。 出発時刻まで3分を切っていたのでは仕方がなく、あきらめようとしたのだが、売店の兄ちゃんは「ちょっとまってて」と、売店を飛び出して線路を渡ってダッシュで取りにいった。はたして間に合うのか??? ほどなく隼人方面から接続列車が到着し、こちらの都城行きも発車することになった。ホームに取り残されては大変なので車内に入り、窓を開けて駅弁屋さんの戻りを待つ。・・・しばらくすると、駅弁屋さんが猛ダッシュで駅弁一つ抱えて戻ってきた。窓越しに駅弁を購入。こういうときは窓が開くのはありがたい。お金を払うと駅弁屋さんは手を上げて出発の合図。と同時に列車は発車。どうやら列車の発車を遅らせていたらしい。なんか申し訳ない気分になってきたが、同時に無理?を聞いてくれた駅弁屋さんや運転士さんに感謝の気持ちをここで伝えておきたい。 さて、その購入したお弁当〜幕ノ内だったが〜詰めたばかりなのか、ご飯が熱い。走ってきただけに中身が少々崩れているのは仕方がないが、量的には十分でおいしかった。 しばらくは列車の中でゆっくりする。吉都線は見かけはかなり平坦な路線で、平野の中をコトコト走る感じである。弁当食べたこともあって、かなり眠いのだが、今後を決めないといけないのでとりあえず時刻表を取り出す。このまま都城に向かってもいいのだが、小林から宮崎までJRバスが出ている。小林駅でちょうど接続していたので、これを利用することにする。周遊きっぷならばタダで乗れるし。 そうと決まれば突然眠くなってきた。しばらく寝る。 ZZZZZZZ・・・・ 気が付けば小林。沿線の中心駅はさすがに駅前は地方都市らしいただずまいを見せていた。 ここからJRバス「レッドライナー」で宮崎に向かう。宮崎〜小林をメインとするJRバス営林線は時刻表に記載はないが、特急、急行などの区別がある。利用者がいなければバスは通過するから特急や急行を設定してもそんなに大差がないんでは?と思いきや、経由地が違うらしい。 とまあ普通便の宮崎行きに乗車。真っ赤なJR九州バスにはさすがに慣れました。・・・というより見飽きたかな?乗車は三人。相変わらず地方のバスの現実の厳しさを知る。もっとも道路そのものは結構整備されていて、それなりに快適な道中である。ただし、都市間連絡バスと乗る前はずっと思っていたんだけど、実態は地域密着のローカルバスといった感じだろうか?その証拠に最近出来たと思われる真新しいバイパスは通らずに狭い旧道を行く場面があった。まあ、宮崎と小林、そしてその沿線を結ぶためのバスなのだろう。 ず〜っとガラガラ。 なんだよなあ。車窓は強烈な山越えは少なく、比較的楽な道中なんだけど、それが災いしてか眠くなってきた。しばらくはガマンしてきたがいよいよもうだめえ〜というところで、 「そのカード貸してくれよう〜」 小学生の元気な一団が乗車。見た感じおそらく遊☆戯☆王のことなんだろう。昔からカード集めは小学生のメジャーな遊び?である。その元気さに思わず目が覚めてしまった。 その元気な小学生の一団が下車したあと、ふと運賃表を見てみるとなんと1,200円を超えている。昨日の都城〜志布志のバスは1時間10分で920円だったのでこの値段は際立って高い。しばらくぐんぐん伸びる運賃表を見つづけ、宮崎駅に着いたころには1,620円になっていた。1時間20分である。距離的にはこちらのほうが長い気もしたが、あまりの値段の落差にしばし呆然としていた。・・・もっとも周遊きっぷ利用なのでロハで乗れたわけだし関係ないんだけど(笑) あ、景色よく覚えてないや(笑) 国鉄の幻影
宮崎駅から宮崎神宮駅までは一駅、降りるとそこは郊外の駅であった。が、駅舎をみるとちょっと様子が違う。なんとなく神社のようにも見えるのはさすが「宮崎神宮」である。駅前には大鳥居も立っており、結構参拝客でにぎわっていたんだなあ〜と思う。・・・が観光客らしき人は皆無ということは列車で来る人は少ないということだろうか? 参道を歩くと森がある。宮崎神宮周辺は公園になっており、木々で覆われている。そして入口に群れているニワトリの群れ・・・ シカの放し飼いは宮島や奈良で有名だが、ここはニワトリなんだろうか??? なんだか目をあわすと飛びかかってきそうなので注意深く通り抜ける。陽が傾きかけた森の中は薄暗いものである。まれに参拝客らしき人もいるが人影は少ない。しばらく森の中を歩くと突然視界が開けてきた。そこが宮崎神宮である。 さて、宮崎神宮は何を奉っているのだろうか?それは神武天皇である。なんでここで神武天皇を奉っているのかはわからないが、(調べりゃわかるか・・・)まあそれなりの格式をみった神社であることは容易に想像がつく。(⇒不勉強極まりないが(笑)) なんかパンフレットでもないかなあと思っていたら神社近くの神社売店は目の前で見目麗しき巫女さんが店を閉めてしまった。しまったお近づき・・・(-_-;) ぢゃなくてパンフを手に入れることが出来ないではないか。でもまいいか。 さて、本殿に行く。やっぱりなんでもいいからご利益はあってほしいものである。ただしお賽銭はその日によって変動している。・・・別段願い事の大小でお賽銭を決めているわけではなく、そのときの手持ちの10円以下の小銭がどれだけあるかによって決定するだけであるが(←ばちあたり)、そう考えたら値段相応にご利益があってもいいんでは・・・いつも思っている私が恥ずかしくなってきた。 しばらく散策し、境内の地図を見ると博物館があるらしい。ということで行ってみることにする。・・・が、今日は月曜日。当然のごとく今日はお休みということになり・・・・ あほらし。戻るか。 森の入口のニワトリは消えていた。はて?どこに消えた?と思ったら皆さん木に登っているではありませんか。ニワトリって木に登れたんだなあ・・・って、単に木の上まで飛んだだけに過ぎないんだろうけどニワトリって木の上ですごせるんだなあとふと思う。 宮崎神宮駅に着くころにはだいぶ暗くなっていた。 宮崎行きの普通列車に乗り、宮崎駅で降りる。ホームには京都行きの寝台特急「彗星」が。あれに乗れば明日の朝には京都に着くのだが、私はこの列車が宮崎を発車したあとの2時間後の飛行機で今日中に家に帰ることができる。なんか不思議な気分である。コンコースに下りて、売店をのぞくと何気に巨人軍グッズが。はて?と首をかしげるとよくよく考えたら巨人の宮崎キャンプがもうすぐ始まるのだ。そのためなのだろう。 宮崎からは「にちりん」で宮崎空港へ。特急だが特急料金がいらないというJRでは不思議な列車である。やってきたのは国鉄特急色の485系。てっきり真っ赤なレッドエクススプレスが来るものと思っていたのでちょっと面食らった。JR九州についてもう国鉄色はなくなった・・・と思っていたが、昨日の国鉄色キハ58、西都城駅の駅名標、今日の「彗星」、そして今の「にちりん」となんか「国鉄くささ」というのを感じる羽目になってしまった。まあそれだけJR九州が国鉄時代の色をぬいているということなんだろうか。 宮崎空港はホントに宮崎空港のそばであった。駅で降り、空港へ。チェックインしてしばしただずむ。空港は乗客でごったがえしていた。まあそれだけ航空需要は旺盛ということなのだろう。お土産を購入し、全日空機伊丹行き最終便へ。通路側席を指定されたが、窓側には誰もこない。よく考えたら夜間飛行で窓側の席に座ったことがないのでこれ幸いとばかりに移動する。飛行機は出発し、機内サービスのジュースをちびちび飲みながら離れていく宮崎の夜景をじ〜と見ていた。 今回の行程・費用等
交通費
メモ
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